病気 & 治療
レース鳩には、多くの病気がありますが年間を通しての予防プログラムをきちんと立て実行することで殆ど病気には成りません。
しかし、病気に成ってしまったら早期の治療が必要です。病気の症状と治療方法を説明します。注)説明しますがあくまでも参考ですので病気の際は、近くの獣医師か日本鳩レース協会のピジョンクリニックにご相談ください。
<この説明の治療による責任は一切お受け致しません。>
日本鳩レース協会のピジョンクリニック:03−3823−8310
<診療時間>:9:30から17:00 <電話受付>:9:00から12:00
土曜日は午前中。第2・第4土曜日、日曜・祝日は休み
これからの説明は、私(大橋鳩舎)が予防などで薬を出して貰っている獣医師:牛浜ペットクリニックの野村先生の協力により作成しました。
〒197−0011
東京都福生市熊川二宮2547−11 рO425−53−0046
牛浜ペットクリニック 野村 治
<細菌による病気>サルモネラ症
サルモネラは、ヒナや若鳩に多大な損害を与える。若鳩はまだ十分な量の抗体を持っていない。殆どの鳩はサルモネラ菌を保有、また感染していると思われる。ただし、健康な状態では症状を全く出さない。鳩が、ストレスにさらされたときこの病気の症状が現れる。治療をしてもサルモネラ菌を全く無くす事は難しい。
症状
エサを拒み、多飲、水便、羽が逆立ち、痩せる。首が曲がり短期間で死亡することもある。
腸管・・・・・粘液、緑便、血便
間接・・・・・翼や脚の麻痺
脳・・・・・・・平衡感覚の喪失、首の反転
治療(アンピシリン系・テトラサイクリン系・マクロライド系)
サルモネラ症の症状、或いは死亡した鳩の検査によってサルモネラ菌が発見されたなら、全ての鳩にサルモネラ治療薬を投与する。
投与量:40羽で飲水2リットルに1袋(野村氏治療薬)
期間 :5日間投与 2日間休薬 5日間投与
<細菌による病気>マイコプラズマ病
マイコプラズマは、世界中に見られ殆どの鳩が保有、また感染していると思われる。ただし、健康な状態では症状は全く出さない。鳩がストレスにさらされたらこの病気の症状が現れてくる。
症状
鼻水は直ぐに粘液生の物質に変化し鼻こぶは濡れて灰色になります。口内は糸を引くような粘液物が見られたり灰色に変化します。また口を開けて息をしたり、ゼイゼイしたりします。病気が長引くと、運動機能の低下、体重の減少、発育不良が見られます。
治療(テトラサイクリン系・マクロライド系)
マイコプラズマ症の症状、或いは死亡した鳩の検査によってマイコプラズマ菌が発見されたなら、全ての鳩にマイコプラズマ治療薬を投与する。
投与量:20羽で飲水1リットルに1袋(野村氏治療薬)
期間 :3日間投与
<ウィルスによる病気>パラミクソ感染症
鳩では、最近になって知られるようになったこの病気は、パラミクソの感染によって起こるものである。
症状
多飲、水様便、神経症状、首のねじれ、神経質になり回転運動を起こす事がある。このように体のコントロールが失われる為、水を飲んだりエサを食べたり出来なくなり死亡する鳩が出てくる。この病気は他の感染症、特にサルモネラ症と共に起こることがある。明らかにこれらの感染症は、パラミクソ病を悪化させるし、またその逆もある。パラミクソのワクチンを打ってなく、鳩が一斉に水便し神経症状が出るようだとこの病気を疑います。
治療(薬なし)
ウィルス感染症に対して薬で治療することは困難だと言われている。しかし、理由は解らないが、多量のニューカッスル生ワクチンを注射することで良い結果を得ているようである。
投与量:10ドース筋肉注射
回数 :1回
<原虫による病気>トリコモナス症
レース鳩の殆どがトリコモナスを持つと言われています。多数の寄生により栄養状態が悪化し、痩せて活力が無くなり、時には死ぬこともあります。
症状
弱々しさ、逆立った羽、無関心、飲水量の増加、粘液の下痢、消化不良、口内のチーズ様のできもの、ヒナのへそ&肛門のはれもの、呼吸器の炎症。
治療(ニトロイミダゾール系)
トリコモナス症の症状が出たなら、全ての鳩にトリコモナス治療薬を投与する。
投与量:40羽で飲水2リットルに1袋(野村氏治療薬)
期間 :6日間連続投与
<原虫による病気>コクシジューム症
レース鳩の殆どがコクシジュームを持つと言われています。コクシジューム原虫が腸の上皮細胞を破壊することによって起こる腸の病気です。
症状
水様、或いは粘液状または血の混じった下痢を伴う重い消化不良、無力症を伴った衰弱、麻痺症状、痩せる、神経衰弱、そして特に若鳩においては死亡にいたる。
治療(サルファ剤・チアミン剤)
コクシジュームの多量のオーシストの発見により、全ての鳩にコクシジューム治療薬の投与する。
投与量:40羽で飲水2リットルに1袋(野村氏治療薬)
期間 :5日間投与 2日間休薬 2日間投与
以上代表的な鳩の病気について述べましたが、発病させない為の予防が大変大事です。近くの獣医師または協会ピジョンクリニックで予防に対する指示を仰ぎ健康な鳩飼育を心がけましょう!!