パンダクラブ北海道通信〔2001年8月号〕

2001年7月31日発信:パンダクラブ北海道
〒064-0823中央区北3条西26丁目1-12-303
代表 長屋 貞夫:FAX&TEL (011)384-0801 事務局 長屋隆夫

☆ 6月からの予定 ☆
 6月16日(土)〜17日(日)江別環境広場'01  [野幌公民館:午前9時〜午後4時半]
 6月24日(日)自然観察会  [野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
 7月15日(日)自然観察会  [野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申

※参加申し込みは下記まで
 代表 長屋 貞夫:FAX&TEL (011)384-0801

野幌自然観察会について 

 真夏の野幌森林公園は花盛り。蚊やハチに注意しながら、野幌の自然を楽しみませんか。参加無料。小雨程度なら決行ですが、悪天候の場合は次の祝日か日曜日に延期します。

・日時:20018月19日(日)と9月16日(日)

  • 午前9時半より午後1時まで
  • ・集合場所:野幌森林公園トド山口駐車場9:30集合

    ・持ち物:弁当、長靴、コンパス、メモ帳、双眼鏡やカメラ、防寒具や雨具、時計

    ファミリーキャンプのお知らせ

     今年も楽しいキャンプの季節がやって来ました。独身族も是非参加下さい。
     有機農業の勉強もしたいと思っています。

    月例自然観察会報告in 野幌

    ・6月24日(日)天気:晴れ時々曇り

     今回初参加の原島さんを加えて5名の観察会。思っていたほど暑くもならず、快適な観察会でした。ランの季節としては既にピークを過ぎていましたが、ジガバチソウに初めて遭遇。

     ポラロイドカメラを持って参加した藤森さんは、お弁当タイムも写真に収めていました。

    ・7月15日(日)天気:曇り

     メンバーは前月と同じ5名。陽射しが強くないので暑くないと喜んでいましたが、湿度が高く、途中で弱いにわか雨が降ったりして蒸し暑さのため皆グッタリ疲れました。

     エゾアジサイが綺麗に満開でしたが、オオウバユリは開花していた株も有りましたが、ピークはもう少し後でしょう。ウグイスやキビタキの歌声が実にすがすがしい一日でした。

    種   名

    6月24日

    7月15日

    種   名

    6月24日

    7月15日

    〔野鳥・動物〕  〔植物〕盛夏
    トビ      

    オオカメノキ

    緑実

    ミヤマカケス

    ホオノキ
    ヒヨドリ    

    ジガバチソウ

    ハシブトガラ  

    サイハイラン

    ヒガラ

    トケンラン

    キジバト

    アオチドリ

    花終

    ゴジュウカラ

    フタリシズカ

    ヤブサメ

    ヒトリシズカ

    花終

    アオジ

    オオウバユリ

    センダイムシクイ

    ヒメヘビイチゴ

    ウグイス

    マイヅルソウ

    緑実

    アカハラ

    オニシモツケ

    キビタキ

    チシマアザミ

    オオルリ

    クルマユリ

    エゾハルゼミ

    コウライテンナンショウ

    花終

    〔植物〕盛夏 ホウチャクソウ

    ツルシキミ エンレイソウ
    ネコノメソウ

    ミヤマエンレイソウ

    緑実

    ルイヨウボタン

    ツルアジサイ

    エゾアジサイ

    オオアマドコロ

    緑実

    ミヤマトウバナ

    オククルマムグラ

    ズダヤクシュ

    エゾタツナミソウ

    ハナニガナ

    オオハナウド

    花終

    環境広場も変革の時

     

    6月16日(土)と17日(日)の2日間にわたり、江別環境広場2001が開催されました。ギャラリーやロビー、そして研修室1号にて、19のグループが『環境問題屋台村』と称して、活動内容を紹介するブース展示を行いました。

     パンダクラブ北海道は、研修室1号にて野幌森林公園の動植物を中心とした写真を展示しました。

    また、会場に募金箱を置いておきましたところ、両日とも積極的な呼びかけをしなかったにもかかわらず1171円の募金が集まりました。これらは早速WWFJに送金し世界の自然保護に役立てるべく活用します。有り難うございました。

     一方ホールでは、私たちの生活環境に関わりの深い講演会やパネルディスカッションが行われました。

     今年のメイン行事は17日日曜日の午後から行われた講演会とパネルディスカッションでした。これは、午前中のビデオアニメ「土を喰らう」と関連させて、アトピーやアレルギーの専門医の後木建一先生の講演『アレルギー症から見えてくる食・環境問題』、そして『土と食を見なおし健康と環境を考える』と題して4人のパネラーを加えた討論会でした。極めて今日的なテーマとあって、会場からの活発な質問にパネラーや後木先生も熱心に応えていたので、予定の時間を30分もオーバーするほどでした。

     また、16日の土曜日に行われた『環境ホルモンと私たちの生活』という講演会では、道環境アドバイザーをしている斉藤健北大医学部助教授から、今話題となっていながら理解しにくい「環境ホルモン」と、それがいかに私たちの生活環境に溢れているかを判りやすく解説していただきました。

     一方、「エコ自慢大会」の第3回目として『エコ料理講習会』という行事も開催しました。これは、あらかじめ募集して集めた、「あなたの自慢のエコ料理」のレシピーを実際に作ったり試食して、主婦の立場で出来るエコロジーを皆で体験しました。

     また、今回は屋外の行事として『農業体験学習会』を企画しました。16日の午後、近郊の農場を訪ねて、実際に行われている有機農業(正確には自然農法)の方法論を学習するとともに、少しの時間お手伝いをすることで、それがいかに大変な作業かということの一端でも体験できたと思います。

     そのあとで30年以上トマトを作っておられるベテランの農家さんから、苦労話をお聞きするとともに、品質の良い農作物を見分ける方法まで伝授され、地産地消(地元で採れた農産物を食べることの大切さ)を勉強しました。

     今回の環境広場で一つ残念だったことは、両日の入場者数が延べ537名とのことで、今年で第11回目という節目になるこの環境広場ですが、近年になく寂しさが漂っていたことです。

     今年から21世紀となったことですし、小泉内閣流の変革が必要なのかもしれません。次回は、環境広場の中身の充実だけではなく、広報活動の方法や会場の選定を含めて基本に戻って再構築すべき時期に来ていると考えています。これまで共催として名を連ねてくださる江別市役所の益々のバックアップと、何よりも江別市民の温かいご支援を得るためにも、新時代にふさわしい活発なイベントとなるように願っています。

    パンダクラブ20年の歩み

     パンダクラブのメンバーも世代交代が進み、最近入会された方には、パンダクラブ北海道の歴史について、まだ説明が十分なされていないかもしれません。

     そこで昭和56年に結成してからこれまで、約20年の歩みを振り返るとともに、21世紀を向かえて新たな活動のありかたを考えていきたいと思います。

    結成秘話

    1981年

    飯塚さん(野鳥の会職員)の紹介でパンダクラブ東京(その後DoDoと名称変更した後解散)OBの小林聡史さん(現在釧路公立大学勤務)と高橋俊男さんが出会い、パンダクラブ北海道設立を話し合い2人が発起人となる。
    「WWFJは自然保護のための資金を集めることが活動目的であるため、会員との関係は会報を通してのみ。何か自然保護活動を自らが行いたいという会員が独自に設立したものがパンダクラブです。何か具体的な活動をしたいという欲求が札幌在住の会員にも溜まっていたのか、同年秋 札幌在住のWWFJ会員に呼びかけたところ、多くの方々から賛同の返事を得ることができました。」〔高橋俊男氏談〕

    同年

    12月9日 ススキノの喫茶店ノアでパンダクラブ北海道の結成式を行う。
    参集者(敬称略):菅原邦治(ポレポレのマスター)、木下智、辰野由美子(初代事務局長、結婚して現在は大谷)、野浪美雪、神田隆、宮井はる代(後に高橋俊男さんとご結婚)、小林聡史、小林佐保理、高橋俊男、梶原、金子、馬場

    以上12名

    ・会員膨張期

    1982年

    6月 ゼニガタアザラシ天然記念物指定署名活動
    8月 洞爺湖 中之島エゾシカ調査
    11月 WWF総裁エジンバラ公が来道した記念に街頭募金

    1983年

    11月 『ジャングルの仲間たち』熱帯雨林写真展 WWFJ後援

    1984年

    WWFJパンダ保護キャンペーン街頭募金
    知床100平方メートル運動参加(有志)
    1985年 6月 『みんなで知ろう、ぼくらの仲間たち』子供観察会
    8月 WWFJツル保護キャンペーン、ボランティア参加(釧路,札幌)
     この間にパンダクラブ北海道の会員数は100名を越えて膨張?しました。しかし、そのために活動目的が浸透せず、ポレポレ(当時はコーヒーハウスでした)は若者たちの溜まり場となって「お見合いクラブ」と呼ばれる事もあったということです。
     子供たち(ジュニア)による活動も活発で、キャンプや観察会を行ったり、独自の会報を出したりしました。
     その当時活躍した撰藻匡樹さんは、現在会報「えとぴりか」の編集をしてくれてます。
    ・活動充実期

    1986年

    シマフクロウ冬季給餌試験(有志)
    野幌森林公園定期観察会開始 以降毎月実施

    1987年

    3月 野幌クマゲラ一斉調査参加 以降毎年参加
    6月 野幌クリーンウォーク 環境週間中に実施

    1988年

    白保サンゴ礁意見書提出(有志)

    1990年

    5月 『野幌森林公園の未来を考える会』共催
    1991年 WWFJ助成事業『大都市近郊の自然に対する保護と利用方法の確立』
    「みんなで知ろう、ぼくらの森」写真展示会や森の掲示板設置

    同年

    11月 パンダクラブ全国集会参加 東京にて
     その後、野外活動の充実とともに仲良しクラブ的な内容から脱却し、自然保護色を強めていきました。(それほど大袈裟なこともしていませんが・・・)
     代表であったコーヒーハウス・ポレポレのマスター菅原氏は店の経営に専念したいとの意向から、代表は私長屋へ。以後ポレポレはスリランカ・カリーの店に変身して経営は順風満帆、近年お店も新築しました。
     一方のパンダクラブ北海道は、マスターの求心力を失って会員数が減少しました。
    ・活動転換期

    1993年

    6月 『江別環境広場』参加 以降毎年参加

    1998年

    6月 WWFJタイガープロジェクト(トラ保護キャンペーン)展示

    1999年

    6月 『WWFJ会員の集い』参加 札幌にて

    2000年

    『フォーラム野幌の森』参加
     毎月のように開かれていた例会も、出席者が少なくなったため自然消滅し、主要な活動は自然観察会と募金活動になりました。中でも菅原文雄さんをチーフとした自然観察会は、パンダクラブ北海道のフィールドとして野幌森林公園のトド山口駐車場から中に入る形が確立し、定期的なデータの集積が継続されています。
     その後、年齢層は日本社会がそうであるように高齢化。活動内容も高齢者にも参加可能な内容にシフトして来ました。これからは、自然の大切さや素晴らしさを、次の世代に伝える活動に力を入れる時期が来たと言えるでしょう。

      (以上限りなく個人的な印象に基づく文責 長屋)