パンダクラブ北海道通信〔2001年2月号〕

2001年1月31日発信:パンダクラブ北海道
〒064-0823中央区北3条西26丁目1-12-303
代表 長屋 貞夫:FAX&TEL (011)384-0801 事務局 長屋 隆夫


*2月からの予定
2月18日(日)自然観察会〔野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合〕:申
3月11日(日)「クマゲラ一斉調査」〔北海道開拓記念館:午前9時集合〕:申
3月18日(日)自然観察会〔野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合〕:申

※↑参加申し込みは上記の電話へ

1.〔自然観察会について〕
観察会を下記の日程で行います。冬の野幌森林公園は野鳥観察に最適の場です。 小雪や小雨程度なら決行。もっと悪天候の場合は、次の祝日か日曜日に延期します。
・日時:1月21日(日) 午前9時半より午後1時まで
・集合場所:野幌森林公園トド山口駐車場
・持ち物:弁当,歩くスキーかカンジキ,長靴,メモ帳,双眼鏡やカメラ(あれば),防寒着

2.〔「クマゲラ一斉調査」のご案内〕
野幌森林公園を守る会主催で、天然記念物クマゲラの生息調査が行われます。どこで出会えるか、お楽しみ!初めて参加される方もベテランと組んで班を作りますのでOK!
・日 時:3月11日(日)午後9時集合
・場 所:北海道開拓記念館 厚別区厚別小野幌53
・持ち物:弁当、歩くスキーかカンジキ、コンパス、メモ帳、双眼鏡やカメラ、防寒具、時計


月例自然観察会報告 in 野幌

・12月17日(日)天気:晴れ
快晴、無風で絶好の観察日和となりました。歩くスキーの腕(足?)は今年も健在で、転びながらも、下り坂では風を切って進みました。小鳥たちも、日差しに誘われて飛び回っていました。またエゾリスも負けずに、オンコの実を食べに出てきました。

・1月21日(木・祝)天気:雪時々晴れ
小雪が休みなく降る中をスキーで進みましたが、柔らかい雪が積もっていたため、スキーでさえ埋まりそうになりました。日が少しづつ長くなってきたためか、アカゲラたちは2〜3羽で追いかけ合いをしていました。春の気配を感じているのでしょうか。遠くで力強いドラミングが聞こえたのでクマゲラかと思いましたが、道で出会った人の話ではヤマゲラのドラミングを見たとのことでした。

種   名 12月17日 1月21日 種   名 12月17日 1月21日
〔野鳥・動物〕 〔野鳥・動物〕
トビ コゲラ
ヒヨドリ ヤマゲラ ドラミング
ハシブトガラ ウソ
ヒガラ キタキツネ 足跡 足跡
ヤマガラ エゾリス 足跡
シジュウカラ ユキウサギ 足跡
ゴジュウカラ 〔植物〕冬
ツグミ コブシ
アカゲラ ホオノキ

21世紀の門出にあたって 〔長屋 貞夫〕

遅まきながら、あけましておめでとうございます。2001年の正月は、カレンダーの関係で10連休となったため、ダラダラとした生活になりそうな予感がしましたが、毎日数センチの雪が降るため、除雪が適度な運動となっています。
2日に近くの公園を歩くスキーで覗いて見ると、ハイタカがミソサザイを追いかけていました。野鳥の世界に正月は有りません。腹がへったら食料を得るだけです。
誰もがそうであったように、子供のころの私はマンガやSF小説が大好きで、未来に夢が有りました。夢の21世紀は、科学文明が発達してロケットで宇宙旅行が普通の時代、地上はどこもビルが立ち並ぶ中を高速道路が縦横に走る。エアカーが飛び回っている。電話は無線のテレビ電話になり、掃除,洗濯,炊事など家事はみなロボットがしてくれる・・・など。
さて現実の21世紀も大都会のビルや道路など、外見的には似ている場所が無いわけではありません。テレビ電話やロボットは、技術的には可能なのだと聞いていますが、価格的にまだ手が届かないし、無機質で冷たく心情的に受け入れにくいのかもしれません。
しかし、もっと根本的な間違いに、私達はそろそろ気づきはじめてきました。それは、科学文明が発達し、社会はどんどん拡大成長していくという夢そのもののことです。
現在ゴミ捨て場が一杯で、科学文明が出す廃棄物に押しつぶされそうになっています。人口は爆発的に増えつづけ、食料生産を増加させる技術発展のペースをはるかに越えているため、その人口を養いきれません。
21世紀はゼロエミッションの時代、つまり廃棄物の出ないリサイクル社会にすべきことが唱えられています。そのためには、必要以上の物は買わないし、環境に悪いものは欲しがらず、最後の棄て方までを考えた買い物をするということ。そのためには、多少値段が高くても仕方がないということです。先日私の家では、排気が外に出ないという約5万円の掃除機を買いました。(1万円程度の掃除機より力が弱いと後悔しながら。)
日本の経済は成熟期に達したという表現がされますが、それは別の言い方をすればもう拡大成長しないとも言えます。爆発的な大量生産大量消費の時代は終わりました。これは地球全体にも当てはめなければなりません。ゴミをよその国に棄てていたり、食料を外国に依存しているのでは、成熟社会とは言えません。
娘の発した言葉には、未来への夢が感じられず、驚くとともに親として責任を感じました。「おとなになると、とっても大変そうなので、私はおとなに成りたくない。」

野幌森林公園内の危険木伐採について

 去る1月13日、石狩森林管理署とフォーラム野幌の森は野幌森林公園大沢口から入って、国有林から遊歩道の上に枝が伸びている枯木を伐採すべきかどうかの現地調査を行いました。
対象となる桂コースと大沢コースの31本の中でも、確かに枯れていて今にも倒れてきそうな木も多く有りましたが、まだ緑の葉が残っているトドマツや小鳥が巣に使っていそうな穴が有り、まだ倒れる様子の無いものは、7本は枯れ枝だけを切れないですかと要望しました。
私たちが公園の中を安心して歩けるのも、このような日々の管理がしっかりしているからです。大沢園地は木が鬱蒼と繁ってきたのは、近年手を入れていないためとのこと。
ケガ人が出てからでは問題になるので未然に防ぐ必要性は判りますが、森林としての機能を考えると、木々の枝が覆いかぶさっている状態「木のトンネル」は余計な太陽光線を下草にあてないため、植生を変化させないためにも重要ですし、エゾリスたちが木から木へ渡る橋の役目をしていて、無視できません。
これからは、危ない枝だけ落とすことにしてできるだけ木を残す管理方法を模索すべきでしょう。この周辺をそのモデルケースとしてみてはと提案しました。

新春スライド映写会の報告

 1月14日の日曜日、札幌かでる2・7でパンダクラブの新年会を兼ねて、毎年新春恒例のスライド映写会を開催しました。当日は、主催者長屋隆夫氏や英子夫人の知り合い,友人,親戚も含め、小さな赤ちゃんからお年寄りまで36名の来場者を迎え、賑々しくとまではいきませんでしたが、なごやかにスライドを見ました。
出し物は、昨年に引き続き十勝管内大樹町で撮り貯めた野の花のスライドを中心として260枚の他、長屋貞夫氏の撮った野鳥や小動物のスライドも数十枚加えて、途中で映写機のトラブルに泣かされながらも、何とか終了しました。
また、募金箱には来場者から3,411円の募金が集まりましたので、早速WWFJに送金しました。
花のスライド以外の野鳥や動物などを観たいという声に応えて、次回も正月に開催したいと思っています。