パンダクラブ北海道通信 〔2000年6月号〕
2000年5月31日発信:パンダクラブ北海道 〒064-0823中央区北3条西26丁目1-12-303
代表長屋貞夫:FAX&TEL (011)384−0801 事務局 長屋
隆夫
*6月からの予定
6月17日〜18日『江別環境広場2000』〔野幌公民館:江別市野幌町13-6〕:下記参照
6月18日(日)自然観察会〔野幌運動公園バス停前:午前9時20分集合〕
:申
7月16日(日)自然観察会〔野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合〕 :申
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※参加申し込みは上記の電話へ
1.〔自然観察会について〕
観察会を下記の日程で行います。森の空気からマイナスイオンを吸収します。
・日時:6月18日(日)と7月16日(日)
午前9時半より午後1時まで
・集合場所:6月18日は野幌総合運動公園JRバス停9:20集合
7月16日は野幌森林公園トド山口駐車場
・持ち物:弁当,歩きやすい服装,長靴,メモ帳
,双眼鏡やカメラ(あれば),雨具
2.江別環境広場2000について
第10回目となる江別環境広場に、今年もパンダクラブ北海道として参加します。この行事は、江別市で活動している環境に関わる約15団体の発表展示の場です。
特に今年は、「21世紀の野幌森林公園を考える」というシンポジウムをメインに様々なイベントが計画されています。是非お出でください。
・場所;江別市野幌公民館:江別市野幌町13-6 JR野幌駅から徒歩5分
・日時;6月17日(土)9:30〜18日(日)16:30
・目的;見つめよう 江別の環境 奏でよう 緑のシンフォニー
〔イベント〕(予定)
・6月17日10時〜12時
「ストップ!地球温暖化「省エネ講座:誰でもできるよ、消費電力削減」
・6月17日12時〜18日午後4時
「第2回エコ自慢大会」−こんなの創っちゃった&永い間使っています−
・6月17日13時半〜午後4時半
シンポジウム「21世紀の野幌森林公園を考える〜森とのよりよいつきあい方について〜」
内容:講 演 「野幌森林公園の魅力を語る」村野紀雄さん(酪農学園大学教授)
問題提起「野幌森林公園は、今」自然保護関連グループからの報告
その後、皆でディスカッション
・6月18日13時半〜午後4時
シンポジウム「畜産廃棄物からエネルギーを創る
〜江別で始まった二つの取り組み〜」
・その他 喫茶・軽食コーナーあります。
・館外行事 野幌森林公園自然観察会「聴いてみましょう、森の鼓動を」
6月18日9時20分〜午後1時 *小雨決行
集合場所:野幌総合運動公園JRバス停9:20
参加費:資料代・保険代として300円(パンダクラブ会員はスタッフなので無料)
持ち物:弁当,歩きやすい服装,長靴,メモ帳,双眼鏡やカメラ(あれば),雨具
同行講師:村野紀雄氏(酪農学園大学教授)、長屋貞夫氏(パンダクラブ北海道)他 申込み先:江別市役所環境課 рO11−381−1019
〔パンダクラブの観察会を兼ねています〕
3.〔月例自然観察会報告 IN トド山〕
・4月23日(日)天気:曇りのち晴れ
前日の大雨でどうなることかと心配しましたが、何とか穏やかな一日となりました。
まだ遊歩道には雪がところどころに残っていましたが、フクジュソウやふきのとうが満開で、ウグイスやアオジの声も聞こえ、間違いなく春が来ていることを知りました。
雪の下からペットボトルや空き缶が顔を出していました。ゴミ拾いが必要な季節です。
・5月21日(日)天気:曇り時々晴れ
今年の春は雨の日が多く御近所の農作業も遅れ気味でしたが、そんな北海道にもやっと花の季節がやって来ました。コブシ,オオカメノキ,コウライテンナンショウが同時に満開となっていて、足の踏み場も無いほどでした。夏鳥たちもほとんど出そろい、後はカッコウの声を待つだけです。
そんな浮かれ気分で歩いていたら、トド山口から2本目の林道の入り口に産業廃棄物やら建築廃材が捨てて有ったのにはビックリ!呆れるばかりでした。
種 名 | 4 月23日 | 5 月21日 | 種 名 | 4 月23日 | 5 月21日 |
〔野鳥・動物〕 トビ ヒヨドリ ハシブトガラ クマゲラ オオアカゲラ アカゲラ コゲラ ゴジュウカラ シジュウカラ アオジ キジバト ヤマゲラ ヤマガラ カワラヒワ ミヤマカケス ウグイス ツツドリ センダイムシクイ ニュウナイスズメ オオルリ キビタキ イカル |
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〔植物〕早春 コブシ オオカメノキ ミヤマエンレイソウ ニリンソウ ヒトリシズカ ヤマモミジ セントウソウ フクジュソウ バイケイソウ ナニワズ エンレイソウ マイヅルソウ フッキソウ オオバナノエンレイソウ アキタブキ エゾエンゴサク クルバナツクバネソウ ツクバネソウ オオアマドコロ ズダヤクシュ ホウチャクソウ ネコノメソウ オクノカンスゲ サンカヨウ コウライテンナンショウ |
冬芽 冬芽 花 芽 蕾 蕾 蕾 |
花終わり 花 花 花 花 花 花 実 蕾 花 花 種 実 花 花 蕾 蕾 蕾 花 花 花 花 |
4. パンダ募金は大成功
去る5月5日の子供の日、毎年恒例のパンダ募金を行いました。この日は、朝方の曇り空も募金を始めるころにはすっかり晴れてきました。8時30分には駐車場が満車となってしまい、長い行列ができていました。
連休中はここまで悪天候のため、行楽に行けなかった人達が一斉に円山動物園に押しかけたようでした。それに景気の回復が今一つパッとしない道内としては、近くて安い動物園にしようという人も多かったのかもしれません。
この人出から史上最大の金額になるのではと期待した募金でしたが、意外に財布のヒモが固くて入場者数の割には募金してくれる人が少なかったような気もします。でも総額は50,752円が集まり、近年としては大成功と言えるでしょう。その中からぬいぐるみのクリーニング代金を引いて46,069円をWWFJに送金しました。これにより昭和57年11月3日以来の募金額の合計は
1,803,977円となりました。
今回の募金に参加した長屋家一族,高橋家4人さん,矢萩家4人さん,松山さん,今村さん,小林好子さん、ご苦労さまでした。
また、パンフレットの印刷を担当していただいた種市さんにも感謝申し上げます。
5.フォーラム「野幌の森は北の遺産」の報告〔長屋〕
去る3月12日、江別市大麻公民館で第1回目のフォーラムが開催されました。
先ず、江別市緑化推進審議会委員で植物学の権威、鮫島惇一郎氏の講演がありました。お話しの中で、野幌森林公園の歴史や、これだけ標高の低い所に残る針葉樹と広葉樹の混交林は世界的にも大変貴重な存在であることを教えていただきました。
この丘陵は土壌が煉瓦の原料になるほど養分のほとんど無い粘土質でできているため、そこに生える木々の根は深くまで入ることができません。
台風などが来ると倒れてしまうのですが、地理的に台風の被害に会うことが20〜30年に1度と少ないために、奇蹟的にこのような森林が残ったのだそうです。
そんな貴重な森林を切り刻むように、今「農道」という名の通勤用の舗装道路が計画されています。同日行われた「クマゲラ一斉調査」でも2〜3羽と昔の半分のしか確認出来ませんでした。
さらに、5月20日(土)に札幌「かでる2・7」で第2回目のフォーラム・野幌の森が開催されました。
この日は、最初に北海道の落葉広葉樹をテーマに写真家として活躍中の村岡博さんのスライド映写会があり、野幌森林公園にある木々の美しい四季を守っていきたいということを、素晴らしい写真を通して訴えていただきました。
そして、環境保全学と動物生態学の大御所として有名な北大名誉教授の石城謙吉先生の講演があり、野幌の森が辿ってきた歴史の中で、この森を水田用の水源涵養林として野幌周辺の農民がいかに大切にしてきたか、それが今農道整備と言う名のもとにどれだけ破壊されようとしているかを切々と語っていただきました。
そして、日本野鳥の会江別支部および野幌森林公園を守る会(パンダクラブ北海道の会員として募金でも活躍中)の松山潤さんが、野幌の森が抱える問題点を振り返りました。
この農道計画や江別市が建設中のRTN構想,立命館高校の建設や産業廃棄物処理場がアオサギの生息環境にどれだけ影響したか、大沢ロでは休養園地区の整備等がこの10年間に次々と起きています。
その中でも、野幌東・農用地総合整備事業の110億円の内99億円で整備するという計画は、ムダな公共事業の典型と言えるでしょう。
もっと詳しい話しを聞きたい方は、6月17日(土)に野幌公民館で開かれるシンポジウム「21世紀の野幌森林公園を考える」にお出でください。