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〜 動物と自然が好きなあなたへのメッセージ 〜
人から人へ
親から子へ
自然のすばらしさ
大切さを伝えよう
え と ぴ り か
パンダクラブ北海道 2008年 4月1日 E-Mail版 No.43
パンダクラブ北海道は、地球規模の自然保護活動を行ってい
るWWF(世界自然保護基金)を支援するため設立された団体です。
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目次
○4月からの予定
○月例自然観察会報告 in
野幌
○「クマゲラは増えたか!?」第22回クマゲラ一斉調査の報告
○パンダクラブ北海道年次総会の報告
■訃報(小林義郎さん)
○公開学習会「地球環境にやさしい住まいとは」の報告
○抜海の港でアザラシと利尻富士を見る
○「パンダ募金」のお知らせ
○図書紹介「原始林は『拓かれて』残された。」
○有り難う『夢喰』と『どんかち』
☆ 4月からの予定 ☆
4月20日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
5月
5日(月:子供の日)パンダ募金
[札幌円山動物園 正門前集合:午前10時〜午後3時]
5月11日(日)春の観察会
[野幌森林公園大沢口駐車場:午前9時50分〕:申
5月18日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
引き続き例会〔ふれあい交流館:午後1時半〜〕
6月14日(土)〜15(日)えべつ環境広場
〔江別市野幌公民館:江別市野幌町13-6〕
6月22日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
※参加申し込みは下記まで
代表 長屋 貞夫:FAX&TEL
(011)384-0801
[自然観察会について]
森林公園は春になります。花の季節が始まりますが、野鳥も夏鳥を中心にした観察会になるでしょう。小雨なら決行しますが、悪天候の場合は次の日曜日に延期。参加無料。
・日 時:4月20日(日)、5月18日(日)、6月22日(日) (いずれも日曜日)
午前9時半より午後1時まで
・集合場所:野幌森林公園トド山口駐車場9:30集合
JRバス新札幌駅南レーン乗り場(2)19系統9時10分発の立命館慶祥高校行きで終点
・持ち物:昼食、防寒具、メモ帳、歩くスキーまたはカンジキ、双眼鏡やカメラ(あれば)
[合同『春の観察会』のご案内]
フォーラム野幌の森主催、パンダクラブ北海道共催で、自然観察会が行われます。春の森を楽しみながら、風倒木被害跡地の現況も観察します。どんな野鳥や植物たちに出会えるかお楽しみ。班に分かれて歩きます。荒天中止とします。昼食は不要ですがご自由に午後もお楽しみください。
詳細は→ http://www.community.sapporocdc.jp/comsup/nopporonomori/
・ 日 時:5月11日(日) 午前9時50分集合 午後12時30分解散
・
順 路:大沢口⇒桂コース⇒大沢園地⇒大沢コース⇒大沢口(約3.6km)
・
集合場所:野幌森林公園大沢口駐車場
(1) JR大麻駅から徒歩で30分ほど
(2) 地下鉄利用の場合。(新札幌駅(8)出口、バスターミナルの北レーン)から所要15分
・夕鉄バス(12番 文京台南)9時08、25分発、下車(大沢公園入口)
・JRバス(10番
文教通西)9時30分発 「文京台南町」下車徒歩8分
公園入口停留所から徒歩3分
・
参 加 費:100円(保険料)
・ 持 ち 物:雨具、メモ帳、双眼鏡やカメラ(あれば)、歩きやすい服装、長靴
☆ 月例自然観察会報告in 野幌 ☆
・2月17日(日)天気:曇りのち晴れ
前の週から降り続いた雪がようやく一段落したこの日の朝、スキーを持ってトド山口駐車場に着いてみると新雪が50cm以上積もっていて、遊歩道の途中からは踏み後さえ無い状態。今さら引き返すこともできなかったので、一歩一歩雪を踏みしめながら進むことになりました。
しかも気温がプラスにまで上がってきたため、スキーの裏側に雪がへばりついてしまい、雪下駄のように歩きにくいことと言ったらありません。
その昔、春山登山に初めて参加したときのことを思い出しました。あの日は東大雪のウペペサンケ山を目指して糠平のキャンプ場を出発しましたが、私は初登山のため先輩に「底の堅い登山靴の方が疲れにくいから」と言われて借りた重たい登山靴を引きずるように前の人に付いていくだけ。キックステップも思うに任せず、靴擦れのために途中でリタイアしたのでした。
今回は平地とは言え、体力の落ちた53歳として約4kmの完走することができたので、我ながら満足と言えますが、汗びっしょりになって駐車場に戻りました。
キレンジャクやウソの群れが賑やかでした。
・3月16日(日)天気:晴れ
前日までの雨が積雪をかなり融かしてくれただろうと期待して出かけましたが、想像したよりずっと多くの雪が残っていてガッカリしました。暖かい年ならフクジュソウが出ていてもおかしくない時季なのに、道路の端にフキノトウがわずかに顔を出したばかりでした。
雪の上にはウサギの足跡が深く残っていて、融け始めて緩くなった雪に足を捕られながら走っているウサギの姿が想像されました。私もスキーが無かったらとても歩けません。この頃スノーシューの足跡が増えてきました。カンジキよりは歩きやすいのでしょうか経験者は教えてください。
あちこちからキツツキたちのドラミングが賑やかに聞こえていて、小鳥たちにも春の恋の季節がやってきたのを感じさせられました。
【長屋貞夫 記】
〔野鳥〕 |
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〔植物〕 |
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ミヤマカケス |
○ |
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オオカメノキ |
冬芽 |
冬芽 |
トビ |
○ |
○ |
フッキソウ |
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葉 |
ハシブトガラス |
○ |
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フキ(フキノトウ) |
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芽 |
ハシブトガラ |
○ |
○ |
〔動物〕 |
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シジュウカラ |
○ |
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キタキツネ |
足跡 |
足跡 |
ゴジュウカラ |
○ |
○ |
エゾユキウサギ |
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足跡 |
ヤマゲラ |
|
○ |
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コゲラ |
○ |
○ | |||
ヒヨドリ |
○ |
○ | |||
キバシリ |
○ |
○ | |||
ウソ |
○ |
○ | |||
キレンジャク |
○ |
| |||
アカゲラ |
○ |
○ | |||
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☆ 「クマゲラは増えたか!?」第22回クマゲラ一斉調査の報告 ☆
去る3月9日の日曜日、毎年恒例になった「野幌森林公園クマゲラ一斉調査」のため開拓記念館に集合しました。パンダクラブ北海道のメンバーとしては、菅原文雄氏、種市国和氏と私長屋貞夫の3名が参加しました。
今年も参加人数が足りなかったので、地図上で500m四方に区切られた区画のうち2区画ずつ受け持つことにして71,72,79,80,99,100を担当したのですが、結局発見できずにすごすごと開拓記念館に戻りました。すると受付には既に発見者の報告が来ていたのです。大沢口近くでは番い1組、テクノパーク付近と私が担当した隣の73でもそれぞれ1羽が別々に発見されていて、合計すると最大で4羽になりましたとのこと。どれか1羽が移動して再発見されたのかも知れませんが、それにしても、近年1〜3羽程度の発見だったことを思うと大きな収穫です。
今後もどんどん増えて、我々の観察会で見る機会があると嬉しいですね。
クマゲラの住みやすいこの森を、私たち道民の宝として大切にされるように保護活動を続けていきましょう。
☆ パンダクラブ北海道年次総会の報告 ☆
なお今年のパンダ夏のツアーは、道南のブナ北限地である黒松内近辺がいいのではないかということになりました。まだ、日程等は決まりませんが、参加希望者を募りますのでご連絡ください。
2008年会員名簿(敬称略) |
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08@佐伯昌夫 |
08C渡辺紀久雄 |
08F小林保則 | |
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08A大田至子 |
08D藤森章子 |
08G長屋英子 |
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08B前野和利 |
08E長屋貞夫 |
07丹野美智子 |
上記の会員名簿で先頭に07の数字が付いている方は今年度会費が未納です。なお、パソコンのメールアドレスをお持ちの方はメール会員になっていただければ、当方も郵送費が助かります。
えとぴりかメール会員または送付先(敬称略) |
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新田 紀敏 |
高橋 俊男 |
高橋 邦秀 |
藤井 創 |
種市 国和 |
金井 博子 |
今村 敏郎 |
鴫野 貞隆 |
立命館慶祥高等学校 片岡 徹 |
パンダクラブ三重 森田 優 |
北海道教育大学岩見沢校 野沢研二 |
丸山環境教育事務所 |
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訃報 2月17日の年次総会に併せて写真鑑賞会を計画していました小林義郎さんが、2月1日にお亡くなりになりました。享年57歳でした。
昨年秋にお会いしたとき、「18年に胃ガンの手術をしてから痩せてしまって・・・」と言うのを無理に「2月のパンダクラブ北海道の総会で写真鑑賞会をさせてください」との身勝手な依頼にも快く引き受けていただいたのですが、今年になって容態が急変され入院したとの人づてに、お見舞いをしなければと思うまもなく、先立たれましたことは誠に残念であり、申し訳なく思っています。 今回の総会は追悼の写真鑑賞会として、以前データで受け取っていた写真をテレビに映して参加者で見ることにしました。謹んでご冥福をお祈りいたします。合掌 【長屋貞夫 記】 |
☆ 公開学習会「地球環境にやさしい住まいとは」の報告 ☆
えべつ地球温暖化対策地域協議会が主催による公開学習会が、野幌公民館で去る2月23日に16名が参加して開催されまし
た。講師の(社)北海道建築技術協会の長谷川寿夫先生は、北大工学部で長く建築学の研究をされておられたとのことで、講義内容は環境問題の基本的な見方から専門用語の解説まで多岐におよび、あらかじめ集めた質問にも、丁寧にお答えいただきました。
地球温暖化対策において、北海道は冬の暖房が影響して民生部門のCO2を多く発生しています。まず、自然エネルギーの有効利用には、石油エネルギーなどの追加消費が起きないように、居住環境においては光は光のまま、熱は熱のまま利用すべきであるとのこと。外断熱で建物の寿命を長くすることができるなどの新工法が開発され、北方型住宅基準として、省エネで健康的な長寿命住宅を造るには、@暖房A気密B換気C暖房を良いレベルでバランスも取れていなければなりません。
断熱効率を考えたとき、壁の断熱材の厚さ以上に、窓からの熱損失をどう防ぐかが重要であることを教えていただきました。
参加者の質問が次々に飛び出して、複層ガラスに防寒用ビニールを張るなどの工夫が必要とか、加湿器を使うときの注意点、高気密住宅では換気扇を常時回すことで空気を2時間に1度家中の空気を入れ換えるなど、今後住宅を新築・改築する場合の注意ポイントが理解できました。【長屋貞夫 記】
☆ 抜海の港でアザラシと利尻富士を見る ☆
3月20日は天気が良かったのでドライブとしゃれ込みました。目的地は前号でもゴマフアザラシがよく見えると紹介した稚内市抜海港。前回は望遠レンズを持って行かなかったので、改めて写真を撮るために留萌から国道232号線から道道106号線へ片道170kmを北上。
先日は新聞紙上でも、温暖化の影響かとか騒いでましたが、この港は毎年冬になるとアザラシが集まってくるのです。そのアザラシのシーズンも終盤となって
いて、この日は前回よりずっと減って92頭とのことでした。それでも、好天に誘われて観光客やテレビ局まで来ていました。
なんと言ってもこれだけ近くに沢山のゴマフアザラシが見られるだけでなく、そのバックには利尻富士の雄大な姿まで拝めるのですから、遠くまで来た甲斐がありました。
ただ、せっかく昼寝を楽しんでいたゴマちゃん達でしたが、車で来た一人の鳴らしたクラクションにビックリして海に逃げ込んでいました。どうも海に泳ぐ姿を見たい観光客のためのサービスのつもりなのでしょうが、アザラシが気の毒になりました。
今年は雪解けが早く、牧場に芽を出し始めた牧草を食べにエゾシカも出てきていました。
【長屋貞夫 記】
☆ 「パンダ募金」のお知らせ ☆
恒例のパンダ募金を次の予定で行います。皆さん,多数ご参加下さい。今回も人数さえ集まればまた正門と西門の2班に別れて、募金を呼びかけます。 小雨決行としますが、悪天候の時には6日を予備日として順延します。 ・場 所:札幌市円山動物園 正門前 ・日 時:5月5日(月)午前10時〜午後3時 ・目 的:募金は世界の自然保護活動に役立てるためWWFJに送金します。 |
☆ 図書紹介「原始林は『拓かれて』残された。」 ☆
著者:仙北富志和 発行:柏艪舎/発売:星雲社 ISBN978-4-434-10776-4 【本体1,429円+税】
去る3月22日に江別市にある酪農学園大学において、「農を変えたい!全国集会」という会合がありました。全国の有機農業関係者が大勢集まっていました。その内容については各新聞等報道機関にまかせるとして、私なりの感想を述べさせていただくと、『これからは有機農業でなければ生き残れないのでは・・・。』という印象を持ちました。
地球温暖化対策の切り札として、また枯渇していく原油資源の代替のためにバイオエタノールが世界中で注目され、アメリカやブラジルでは小麦や大豆の替わりにトウモロコシが作付けされて、燃料に変えられていると聞きます。このために、このところ小麦粉や食用油の価格が高くなっているため、パンを始めとした食料品が高くなっています。これらは、家畜のエサなので飼料が高くなっているので、牛乳も肉も高くなるでしょう。食料の60%を輸入に頼っている日本は、これらの価格高騰の影響がまともに響きます。
おまけに、世界的に肥料原料の価格もここ2年間で3倍にまで高くなってしまいました。窒素肥料の原料である石油が上がっているのもありますが、上記のバイオエタノールに化学肥料を大量に使うので、燐鉱石やカリ肥料の供給元が強気になって、安い値段では売ってくれないのです。
そもそも、これらも地下資源であるため燐鉱石も原油同様に限りがあるはずです。原油の替わりにバイオエタノールを作るために、限りのある地下資源をドンドン使っているのですから、どっちみち枯渇する時代が来るのです。人間の食料を燃料業界と取り合う現状は、化学肥料でも大問題になっているのです。
このままでは、いずれ化学肥料が手に入らなくなるのは時間の問題です。有機農業に戻ります。
「原始林は『拓かれて』残された。」という本を書いた酪農学園大学の仙北富志和教授によれば、野幌開拓の先達はこの野幌原始林を水田の水資源確保のため、農業で生活する人々と森の共生関係のために大切に守ってきたのです。開拓時代の農業は今考えれば『有機農業』そのものであり、森の落ち葉を堆肥の原料としなければならなかったのです。家畜を奨励されたのも、肉や乳のためと言うより良い肥やしを得るためでした。
そんな生きるのが大変だった時代を思い起こす貴重な一冊です。
☆ 有り難う『夢喰』と『どんかち』 ☆
毎年この時期発行される年間活動報告誌が届きます。
今年は酪農学園大学野生動物生態研究会さんから『夢喰』25号と26号、また帯広畜産大学自然探査会さんから『どんかち』46号を送っていただきました。有り難うございました。
ご興味のある会員には回覧しますのでご連絡を。
== 編集後記 ============================================
◇ 前号の表紙の写真が評判が悪く、「死体を表紙に載せるとは
なんたることか」と散々でした。
◇ 小林義郎さんがお亡くなりになったと聞くにいたって、その
表紙の写真が気になり、本当に申し訳ないことをしたと深く
反省しています。
◇ 今年の春は雪解けが早く、異常に暖かい日々が続いています。
花が早く楽しめるのはうれしいのですが、地球温暖化の影響
なのかも知れないと不安です。
[NS]
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