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〜 動物と自然が好きなあなたへのメッセージ 〜
人から人へ
親から子へ
自然のすばらしさ
大切さを伝えよう
え と ぴ り か
パンダクラブ北海道 2005年8月1日 E-Mail版 No.27
パンダクラブ北海道は、地球規模の自然保護活動を行ってい
るWWF(世界自然保護基金)を支援するため設立された団体です。
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目次
○8月からの予定
○月例自然観察会報告 in
野幌
○電気自動車は快適!『江別環境広場2005』の報告
○身近な公園でも北海道の自然を発見できる
○この1年間にパンダクラブ北海道へ寄せられた御寄付
○然別でシーカヤックを満喫 神秘の湖へ二人旅!
☆ 8月からの予定 ☆
8月21日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
9月18日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
10月10日(月)パンダ募金
[札幌円山動物園:午前10時〜午後3時]
10月23日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
※参加申し込みは下記まで
代表 長屋 貞夫:FAX&TEL
(011)384-0801
[自然観察会について]
森林公園は夏真っ盛りです。防虫スプレーなども用意してスズメバチに注意しながら歩きましょう。参加無料。小雨なら決行ですが、悪天候の場合は次の日曜日に延期。
・日時:8月21日(日)、9月18日(日)、10月23日(日)
午前9時半より午後1時まで
・集合場所:野幌森林公園トド山口駐車場9:30集合
JRバス新札幌駅南レーン乗り場(2)19系統9時10分発の立命館慶祥高校行きで終点
・持ち物:弁当、コンパス、メモ帳、長靴、雨具、歩き易い服装、双眼鏡やカメラ(あれば)
[パンダ募金のお知らせ]
恒例のパンダ募金を次の予定で行います。皆さん,多数ご参加下さい。今回も人数さえ、
集まればまた正門と西門の2班に別れて、募金を呼びかけます。小雨決行です。
・
場 所:札幌市円山動物園 正門前
・
日 時:10月10日(月)午前10時〜午後3時
大雨等の悪天候の時には中止することがあります。
・
目 的:募金は世界の自然保護活動に役立てるためWWFJに送金します。
☆ 月例自然観察会報告in 野幌 ☆
・ 6月19日(日)天気:曇り
今年の北海道の夏は予想以上に暑い日々が続いていて、雨も少なく観察には快適なのではと期待していたのですが、ヤブ蚊の発生が早くなっていることに気づいたときは既に被害が出てからでした。
ランの最盛期で、遊歩道のあちこちにランが咲き乱れていました。こうなると必ず見つかると思っていたら、出てきましたサルメンエビネ。さらには、淡いピンクのヒメヤブラン(ユリ科)まで出現。感動して蚊に刺されたことも忘れてしまいました。
・ 7月24日(日)天気:晴れ
やっぱり夏の観察会は蚊との戦いになりました。防虫スプレーを使ったり、電気蚊取り器をぶら下げたりと、各自蚊対策に余念がありません。でも目の中に入ってくる蚊には参りました。
参加者のT氏は買ったばかりのデジカメを持参し、説明書と格闘しながら花の写真を撮っていました。今が盛りのエゾアジサイの微妙な青紫の違いが写し撮れたかは、銀塩フィルムと同じくカメラ機材だけの問題ではないかも知れません。
種 名 | 6月19日 | 7月24日 | 種 名 | 6月19日 | 7月24日 |
〔野鳥・動物〕 | 〔植物〕春〜初夏 | ||||
シジュウカラ | ○ | オオカメノキ | 緑実 | ||
ハシブトガラ | ○ | ホオノキ | 花 | ||
アカゲラ | ○ | イタヤカエデ | 種 | ||
ヤマゲラ | ○ | コンロンソウ | 花 | ||
キビタキ | ○ | ホウチャクソウ | 緑実 | ||
オオルリ | ○ | ルイヨウショウマ | 緑実 | ||
センダイムシクイ | ○ | ○ | バイケイソウ | 葉 | |
ツツドリ | ○ | アキタブキ | 花 | ||
アオバト | ○ | フクジュソウ | 花 | ||
アオジ | ○ | ○ | ナニワズ | 蕾 | |
キジバト | ○ | ○ | ザゼンソウ | 花 | |
ウグイス | ○ | ミズバショウ | 蕾 | ||
ハシブトガラス | ○ | トケンラン | 花 | ||
エゾハルゼミ | ○ | コケイラン | 花 | ||
〔植物〕春〜初夏 | サイハイラン | 花 | |||
ミヤマトウバナ | 花 | エンレイソウ | 実 | ||
タニタデ | 花 | オオウバユリ | 蕾 | 花 | |
エゾアジサイ | 花 | オオアマドコロ | 花 | ||
キツリフネ | 花 | オオダイコンソウ | 花 | 花終わり | |
オニシモツケ | 蕾 | 花 | マイヅルソウ | 実 | 黒実 |
アカソ | 花 | ミツバツチグリ | 花 | ||
タチギボウシ | 花 | コウライテンナンショウ | 花 | 緑実 | |
トリアシショウマ | 花 | オオハナウド | 花 | ||
ツタウルシ | 花 | オオキヌタソウ | 花 | 緑実 | |
ニリンソウ | 花終わり | ヒメヤブラン | 花 | ||
サルメンエビネ | 花 | ユキザサ | 花 |
☆ 電気自動車は快適!『江別環境広場2005』の報告 ☆
去る6月25日と26日は毎年恒例の「江別環境広場2005」が野幌公民館で開催されました。20もの環境関連団体が集まって、環境問題屋台村を展開。
私たちパンダクラブ北海道としては、今年も『北海道の自然』と題して小林義郎さんのシマフクロウやエゾリスの写真を合計13枚展示しました。中央に小林さんの迫力あるエゾフクロウの半切写真を掛けて、重々しさを演出しました。 パンダクラブ北海道の活動紹介のため、会報「えとぴりか」のバックナンバーと募金箱を展示しておいたところ、338円の募金が集まりました。次回10月のパンダ募金の際に合算して送金します。
ギャラリー展示では、新エネルギー財団主催のキャンペーン展示「新エネルギー展」を繰り広げ、新エネルギーに関するクイズに答えた全員に、キャラクターグッズをプレゼントして、楽しみながら新エネルギーと地球温暖化について勉強してもらいました。玄関前には、旭川ガスさんの協力により天然ガス自動車が展示されました。
子どもエコ教室では「樹木が吸収する二酸化炭素の量を調べ、樹木博士なろう」と題して、北海道環境カウンセラー協会の横山武彦先生の指導のもと、まず最初に木の直径を測ったあと、木がどれくらい二酸化炭素を吸収するかを計算。次の勉強では葉っぱの形で木の名前を覚えたり、押し葉をラミネートに挟んでカードを作りました。 さて、屋外では「自然エネルギー体験教室」恒例の風力発電のほか、電気自動車の試乗が大人にも人気を呼んでいました。私も堪らず乗せていただきましたが、動きがキビキビしているだけでなく、音がとても静かなことにも驚きました。夏の街を時速50キロ程度でスイスイと走る姿は快適そのもの。これで90万円もしないとのことから、1台買いたくなってしまいましたが、ヒーターが付いていないので北海道の冬の道ではかなり辛いかも。
午後のホールでは、ダンボール箱を使った生ゴミ堆肥化「よろず相談会」が行われ、ゴミ収集を有料化した江別市民がたくさん集まり、パネラーの体験報告や現物のダンボール箱の使い方について熱心に質問していました。 今年の環境広場のメインイベントは映画「ガイアシンフォニー第5番」です。環境広場といえばガイアシンフォニーと言われるほど?に毎回のように上映会を開いてきました。
ただ、今年の映画はこれまでの第1番から第4番までの総集編的なイメージが先行して、今ひとつ前評判としては盛り上がらず、別な映画を上映しようかと相談していた時期がありました。それでも当日の入場者は予想以上に多く130人にも達していました。
内容的にも、「全ての存在はつながっている」というガイアの理論を前面に主張し、これまでの出演者が再登場して出演当時の映像を織り交ぜながらも、自然分娩の推奨者や沖縄芭蕉布の染色家などの発言を通して、地球を見つめ直す感動的な映画でした。
26日の午前は、オーロラ写真家として有名な中垣哲也さんのスライドショーが大人気。次々に現れる天空の魔術に、来場者は感嘆の声を上げていました。
午後に行われたシンポジウム「砂漠化と水循環」では、まさに温暖化の進行する現在の地球を見つめ直すとともに、私たち日本人がいかに贅沢な水環境の中で、何の苦労もなく生活していることに気づかされました。
約600人の来場者とともに地球環境を考える2日間になりました。
☆ 身近な公園でも北海道の自然を発見できる ☆
私の住んでいる江別市野幌は野幌森林公園の近くとはいえ、20年前には原野を平らにして宅地造成が始まったため、原始の森の面影は無いに等しい。
その自宅近くに小さな公園がある。私は1分を争う通勤時間を短縮するため、バス停までの近道として多少の悪路もいとわず通っていた。そんな夏の朝、薄暗い林の木陰に束の間の涼感を感じる余裕も無い足下に、普段見かけない雑草がつぼみを申し訳なさそうに持ち上げていた。
私は急いでいた足を止めざるを得なかった。もしかすると、それは森林公園の奥でもなかなか発見しにくいエゾスズラン(牧野の図鑑ではアオスズラン)ではないか。まだその姿は小さくて、正確な判別には花が咲くまで待たねばならない。それまでの間に誰かに踏みつぶされたり、持ち去られたりしないだろうか。イライラしながらも、毎朝の通勤時間のささやかな楽しみとなった。
北海道の短い夏も盛りになった8月もお盆休み頃になると、つぼみは開花にこぎつけていた。それは褐色の唇弁を持つ見事なランの花になっていた。実はそれまで、つぼみが開くまで同じ場所を訪ねることを怠っていたため、私が見ていたものはエゾスズランの花ではなく、つぼみを花だと思っていたのだった。
そんな公園で、今年はチゴハヤブサが巣を掛けたのだ。カラスに追いかけられるたび、「チーチー」と奇声をあげながらも何とか子育てをしている。
そして、その足下には今年もエゾスズランがつぼみを付けていた。身近な公園にも自然がひっそりと息づいている。
この1年間にパンダクラブ北海道へ寄せられた御寄付
それぞれの皆様 ありがとうございました 事務局 |
☆ 然別でシーカヤックを満喫 神秘の湖へ二人旅! ☆
毎年パンダクラブ北海道として、夏のファミリーキャンプという行事を企画して来たが、いつも単なる家族旅行になっていた。しかし今年はちょっとおもむきが違った。
参加者は私長屋と種市氏の成年男子二人のみ。家族に振り回されることなく、勝手気ままの男二人旅ツアーとなった。 7月30日の朝、車はひたすら東を目指して日勝峠を越えた。然別湖手前の「千畳崩れ」に到着したのは予定より早い15時過ぎ。種市氏は「ここでナキウサギの写真を撮ったんだ。」と思い出を語る。2人は岩場にカメラを構えて約1時間。「ピキッ・ビキッ・」というそれらしき鳴き声があちこちから聞こえるのに、姿はさっぱり見えない。そのうち、天気はしだいに雲が厚くなり光が不足気味。
しかし、足下の林で動きが・・・!出た!と思いきや、残念シマリスであった。それでもこのガレ場周辺には風穴が多く夏でも涼しいので、氷河期からの生き残りナキウサギもきっと住んでいるはず。チシマフウロやツマトリソウなど山の植物にも魅せられつつも、後ろ髪を引かれる思いで立ち去る2人であった。 その晩は然別湖北岸キャンプ場に近い山田温泉に1泊。ひなびた温泉とはまさしくこの宿のことか、とあきらめ気味で着いた夕食のお膳には、地物のフキは和洋3品を手始めにヨブスマソウ、ヨモギ、ミツバ、コンフリー、ウドなどの葉の天ぷらが盛りだくさん。ご主人の丁寧な説明も味があり、私も種市氏もご飯のお代わりで満足満腹。
翌31日は雨も上がり、ドロノキの種が飛ぶ中を2人は然別湖ネイチャーセンターで「シーカヤック」の受付をする。絶好の行楽日和にもかかわらず、参加者は我々のみとのこと。まずは乗る前に漕ぎ方や沈没したときの脱出方法を習う。少々心配気味の2人にインストラクター氏は「これまで2回しか沈没していませんから」とのこと。でも大事なデジカメは持って行かないことにした。 不安な気持ちで乗り込む2人であったが、ひと漕ぎふた漕ぎしてみると「こりゃ快適じゃないか。」と気が付いた。右と左がつながっているバドルは、引っ張るよりも反対側の腕で押すことで疲れないというアドバイスもスッパリ忘れて、力一杯引っ張っていた種市氏は「こんな簡単に進んだり曲がったりできると思わなかった。」と大興奮。湖の対岸近くにはガレ場があり、期待通りナキウサギが鳴いていた。カメラを持ってこなかったことを悔いても後の祭り。ただ、しばらく粘っても結局姿は見られず、ナキウサギとコマドリの鳴き声を背中で聞いて進むシーカヤック。湖上でのコーヒータイムが付いて2時間4,500円は安いと感じた2人であった。
さて、次に訪ねたのは糠平湖。まず道を北に進み、タウシュベツ川橋梁という旧士幌線で使用されていたコンクリート橋の遺跡を探訪。いま地元ではこの古い歴史遺産を保存しようとする運動が拡がっている。猿の惑星に出てきたシーンを彷彿とさせるその遺跡には、オトギリソウが咲いていた。
このあと、予定では陸別町で天文台を見学することになっていたが、天気はだんだんと下り坂で星が見られそうな雲行きではないので、急遽変更して、種市氏の希望によりチミケップ湖へ。地図にある近道を進めば進むほど山道はケモノ道のよう。車の尻を振りながら辿り着いたチミケップ湖畔には、ヨーロッパの城を小さくしたような「チミケップ ホテル」が建っていた。神秘的な湖で静かな一晩を過ごしたい方々にぴったりの高級リゾートホテルが、こんな山奥にあるとは・・・と驚いたあと、我々は陸別の安宿に向かった。今年の夏は神秘の湖ツアーを満喫した男2人であった。
== 編集後記 ============================================
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知床が世界自然遺産に決定!おめでとうございます。
これで観光客が増えることは経済的に良いことですが、
ゴミや自然破壊も同時に増えるのでは、何のために
指定されたか判らなくなりますね。
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