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〜 動物と自然が好きなあなたへのメッセージ 〜
人から人へ
親から子へ
自然のすばらしさ
大切さを伝えよう
え と ぴ り か
パンダクラブ北海道 2004年12月10日 E-Mail版 No.23
パンダクラブ北海道は、地球規模の自然保護活動を行ってい
るWWF(世界自然保護基金)を支援するため設立された団体です。
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目次
○12月からの予定
○月例自然観察会報告 in
野幌
○食育とスローフード
○秋のパンダ募金は雨のため中止
○野鳥の写真ハガキをプレゼント
○省エネ・地球温暖化防止 取り組み事例&アイデア募集
○温暖化セミナー『流氷と地球温暖化』の報告
☆ 12月からの予定 ☆
12月13日(月)〜25日(土)パンダクラブ写真展〔ギャラリー パレ・ロワイヤル〕下記参照
12月19日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
1月16日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
引き続き例会
[自然ふれあい交流館:午後1時半〜午後2時半]
2月20日(日)自然観察会
[野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合]:申
引き続き年次総会
[喫茶「樹」:午後1時半〜]
※参加申し込みは下記まで
代表 長屋 貞夫:FAX&TEL
(011)384-0801
[自然観察会について]
秋の森林公園は紅葉が真っ盛りです。防寒の用意をしてご参加ください。参加無料。小雨や小雪なら決行ですが、悪天候の場合は次の日曜日に延期。
・日時:12月19日(日)、1月16日(日)、2月20日(日)
午前9時半より午後1時まで
・集合場所:野幌森林公園トド山口駐車場9:30集合
JRバス新札幌駅南レーン乗り場(2)19系統9時10分発の立命館慶祥高校行きで終点
・持ち物:弁当、コンパス、メモ帳、防寒具、双眼鏡やカメラ、カンジキまたは歩くスキー
[パンダクラブ主催『北海道の自然』写真展のご案内]
パンダクラブ北海道として一年を締めくくるべく、下記の予定で写真展を開催します。
菅原文雄さん、小林義郎さん、種市国和さん、長屋貞夫さんの写真を見に来てください。
・
場 所:ギャラリー喫茶 パレ・ロワイヤル Tel.011-852-0995
豊平区月寒中央通9丁目3−36 CBSビル1F(地下鉄「月寒中央駅」から徒歩3分)
パチンコ「マンモス21」の隣のビルです。裏に駐車場有り。
・
期 間:2004年12月13日(月)〜25日(土)
☆ 月例自然観察会報告in 野幌 ☆
・10月24日(日)天気:晴れ
野幌の森は前日ちらついた初雪もあがり、小春日和の陽気でした。
この時期の森は紅葉の真っ盛りですが、今年の野幌は先月の台風が残した被害からか、ちょっともの寂しい景色に感じました。
そんな森の中でオオタカが1羽飛んできて樹上で鳴いていました。もう木の葉が落ちたため、バードウォッチングが楽になりました。
・11月21日(日)天気:晴れ
11月にしては暖かな小春日和の一日でした。
紅葉もすっかり落ちて、いつでも雪が降って来ても良さそうな森の風景に変わっていましたが、よく見ると下草の緑は冬の初めとしては濃い色で、地球温暖化の影響かなと感じました。
ただ、野鳥たちは季節を確実に感じ取ってツグミやウソといった冬鳥が加わっていました。
それにしても、台風のために太い木が沢山倒れていて、クマゲラたちが冬を過ごせるだろうかと心配になりました。
種 名 |
10月24日 |
11月21日 |
種 名 |
10月24日 |
11月21日 |
オオタカ |
○ |
オオカメノキ |
冬芽 |
||
ミヤマカケス |
○ |
コブシ |
赤実 |
||
ミソサザイ |
○ |
キンミズヒキ |
種 |
||
ハシブトガラ |
○ |
○ |
ミズヒキ |
種 |
|
シジュウカラ |
○ |
○ |
トチバニンジン |
赤実 |
|
キバシリ |
○ |
ルイヨウショウマ |
実 |
||
キジバト |
○ |
ノブキ |
実 |
||
アカゲラ |
○ |
○ |
マイヅルソウ |
赤実 |
|
ヤマゲラ |
○ |
○ |
コウライテンナンショウ |
赤実 |
|
オオアカゲラ |
○ |
ツルウメモドキ |
赤実 |
赤実 | |
ヒヨドリ |
○ |
○ |
イタヤカエデ |
黄葉 |
|
ハシブトガラス |
○ |
ハウチワカエデ |
紅葉 |
||
ウソ |
○ |
エゾノコンギク |
花 |
||
ツグミ |
○ |
ツルシキミ |
赤実 | ||
エゾリス |
○ |
イチイ |
赤実 | ||
フッキソウ |
白実 |
☆ 食育とスローフード ☆
〔長屋貞夫〕
先日ある講演会に出席して、大田原高昭北大名誉教授から「スローフード」という言葉を学びました。この言葉は、「ファーストフード」の代名詞であるハンバーガーショップ『マクドナルド』がイタリアのブラという町に出店する計画を知った住民が始めた運動がきっかけだそうです。
1986年にこの町に国際スローフード協会が設立され、(1)消えつつある郷土料理や食材を守る。(2)質の良い食材を提供する小規模生産者を守る。(3)子どもを含めた味の教育を進めていく。という3つの基本理念のもとで、世界的な広がりを見せています。
一頃「地中海式ダイエット」と言うのがブームになったことがあり、イタリアからエーゲ海の地域の人たちの寿命が永いのは、「ここで食べているパスタやワイン、オリーブオイルと言った食材は太らない」かのような話で広まったそうです。でもこれは、まったくの誤解であり、食事時間にたっぷり時間をかけたり、昼寝を取り入れたこの地域の生活スタイルにこそ長寿の秘訣が有ったことを知らずに、パスタとワインの摂りすぎにより不健康になった人も多かったようです。
また、近年イタリアでは肥満児が特異的に増加していて、その原因は簡単に手に入るファーストフードの食べ過ぎによることから、このままでは数十年後のイタリア人が皆肥満体になってしまうと危機感を募らせています。
このスローフード運動は、単純な「ファーストフード」に対する反対運動というよりも、地産地消を消費者の目線から発展させ、地域の農業や伝統文化を守ることを目指します。現在の農産物流通は市場原理主義に基づき、大量生産広域流通による価格低減に重きが置かれているため、地元の産物が近所の店に並ばないということがあります。
北海道は野菜の生産販売額では日本で2番目なのに、大部分の野菜は道外移出向け優先で出荷され、首都圏や大都市向けの大量生産が基本です。その生産現場では市場価値を高めるために、外見重視と保存性重視の栽培方法や品種選択が行われています。
一方で消費者の求める栽培方法や在来品種を差別化した農業は、手間とコストがかかる割には市場価値が低くなるために小規模化し、生産者の高齢化も手伝ってまさに消えつつあります。 これからは、「スローフード運動」が求める理念に賛同した一部の生産者と消費者の地域的な連携がもっと発展して、差別化された農産物の価値が認められる世の中になれば、これらの小規模農家や高齢者を助けられるでしょう。そのため今、学校給食の現場ではかなり地元の食材を使ったメニューが取り入れられているそうです。そして、小学生から地元の生産者を訪ねて農業の実際を学んだり、生ゴミや廃棄物が堆肥化されて畑に戻る循環システムを確立したりといった『食育』が、少しずつ学校教育に取り入れられれば素晴らしい「スローフード運動」となるでしょう。
そのように『食育』思想が日本に根付いてくれば、食糧自給率も高くなると思うのですが。
☆ 秋のパンダ募金はまた雨のため中止 ☆
〔長屋貞夫〕
去る10月11日の体育の日は、恒例の「パンダ募金」の予定でした。今年は9月から台風や秋雨前線の被害が連続し、週末になると雨が降っていたような気がします。
昨年も悪天候で中止していたため、今年こそは頑張ろうと意気込んでいましたが、日程が近づくにつれて天気予報は「雨」となりました。このためスタッフと協議の結果、今回も中止としました。
とりあえず円山動物園の正門前に行ってみましたが、前日までの高校野球の人出もこの日は極端に少なく、動物園は閑散としていました。今年も予備日を設定していなかったことが災いしたのか、2年連続秋の募金は中止です。次回は来年5月としました。
この日参加を予定していたボランティアとスタッフの皆さんごめんなさい。これに懲りず来年5月もお願いします。
☆ 野鳥の写真ハガキをプレゼント ☆
毎月「えとぴりか」の表紙を飾っている写真家の小林義郎さんから、「野鳥の写真ハガキを作ったので、会のために役立ててください」とのことで沢山寄贈されました。
そこで次年度会費を納入していただいた方先着18名様に、この写真ハガキ2枚セットでをプレゼントさせていただきます。
なお、パンダクラブ北海道の会計年度は1月〜12月です。パンダクラブ北海道の募金活動や観察会,会報の印刷,発送などは、皆さんの会費で運営されています。
〔振り込み先〕 |
〔年会費〕 |
|
郵便振替 02780-1-25455 |
・家族会員 |
¥3,000 |
名 義 パンダクラブ北海道 |
・個人会員 |
¥2,500 |
・ジュニア会員(中学生迄) |
¥1,000 | |
・オンライン会員 |
¥1,000 |
☆ 省エネ・地球温暖化防止 取り組み事例&アイデア募集 ☆
地球温暖化対策には、市民・企業・住民など、あらゆる主体での取り組みが求められています。けれども、なかなか、効果的な取り組みが、広がっていないのが現状です。今回、家庭や事業所で取り組んでおられる事例や、アイデアを広く募集します。皆さんの取り組みを交流することで、地球温暖化防止の活動を進めていきましょう!
募集内容:(1)省エネや地球温暖化防止に役立つ取り組み事例
(2)省エネや地球温暖化防止に役立つアイデア
対象者:家庭・学校・事業所の取り組みなど、どなたでも。
表 彰:優れた取り組み・ユニークなアイデアを出された方には、表彰状と記念品を差し上げます。
締め切り:平成17年1月10日(月)消印有効
応募方法:取り組み事例・アイデアを分かりやすく説明した文章の他に、絵や写真を貼付して下さっても結構です。
応募先:〒069-0835 江別市文京台南町56-3 岡崎方
えべつ地球温暖化対策地域協議会 宛
E-メール VFF14537@nifty.com
お問い合わせは、011-387-1104 (事務局:岡崎)まで。
応募内容 |
↓ あてはまる方に、○をつけて下さい。 ( )既に取り組んでいる事例 ( )アイデア |
取り組みや (できるだけ、具体的にお知らせ下さい。) |
別の様式をお使い頂いても結構です。また、写真や図表の添付も歓迎します。 |
お名前 (事業所や団体の取り組みの場合は、事業所名や団体名をご記入下さい。) |
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ご住所 |
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電話番号 |
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担当者のお名前 |
なお、お送りいただいた事例やアイデアは、ニュースレターやホームページでご紹介させていただくことがあります。予め、ご了承下さい。
☆ 温暖化対策セミナー『流氷と地球温暖化』の報告 ☆
去る12月4日、江別市野幌公民館で「地球温暖化対策を考える講演会」がありました。
講師は道立オホーツク流氷科学センターの青田昌秋所長。北海道大学で長いこと「オホーツク海の流氷のナゾ」の研究を続けてきた方です。今回、美しくも厳しい冬の象徴「流氷」について和やかな雰囲気の中で楽しいお話を聞くことができました。
私も今まで流氷はアムール川の淡水が凍ってから、オホーツク海に出て日本にまで流れてきたと思っていました。実際には、オホーツク海の海岸で海水が凍っていたのです。
海水温が氷点下1.8℃になると、最初シュガーアイスと呼ばれる「氷晶」ができ、海面が粘りけを持ったように波が穏やかになると、次第に海面は氷に覆われて蓮葉氷ができていく。この流氷が完成するまでの1日の出来事をビデオ映画で見せていただき、その神秘的な美しさに感動しました。
その後、「流氷がオホーツク海という比較的暖かい海域で何故できるのかについて」という研究成果を説明していただきました。つまり、オホーツク海は深さ50mまで塩分濃度の薄い層が有るため、下の濃い層と混ざり合わないため水温の低下がその層でだけ起こり凍ってしまうのです。
この流氷が地球温暖化とどんな関わりがあるのでしょう。
まず、氷は太陽光線をほとんど反射しています。この氷が海を覆っている面積が減ると海水が赤外線を吸収して温かくなります。海のフタになっているのです。そして、氷自体が存在することで地球が熱くならない理由のもう一つとして、氷が融ける時に海水から熱を奪う「潜熱」があります。
また、深海の底には深層流という海流があります。北の海で冷たくなった海水は重くなるため深海に沈みます。その冷たい海水は赤道付近まで流れて海面に上昇するまで4,000年の長い旅により、地球全体の急激な温度変化を防いでいます。
過去100年間の気象データから、気温とともにオホーツク海の海水温がここ10年ぐらい上昇している傾向が確かめられました。このままでは50年後に平均気温が4℃上がりそうです。そうなると流氷がオホーツク海岸から見られなくなってしまうと青田所長は予測しています。
こんな急激な温暖化が身近に迫っていることを、参加した皆が感じとってくれたと思います。講演のあとの活発な質疑応答に、その危機意識が見られました。
〔文責:長屋〕
〔Photo by Masaaki Aota〕
== 編集後記 ============================================
◇
先日、久しぶりに種市さんとゆっくりおしゃべりをした時に、
お互いの年齢と生命保険の話に花が咲きました。年末調整の
季節ですね。
◇
師走は年賀状書きや忘年会と何かと忙しい日々が続くため、
ついつい原稿を書く時間が足りなくなり、発行日が遅くなって
しまいました。皆さんからの投稿をお待ちしています。
[N.S.]
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