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〜 動物と自然が好きなあなたへのメッセージ 〜
人から人へ
親から子へ
自然のすばらしさ
大切さを伝えよう
え と ぴ り か
パンダクラブ北海道 2004年3月31日 E-Mail版 No.19
パンダクラブ北海道は、地球規模の自然保護活動を行ってい
るWWF(世界自然保護基金)を支援するため設立された団体です。
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目次
○ 4月からの予定
○月例自然観察会報告 in
野幌
○喫茶「樹」さん 募金ありがとうございます
○第6回フォーラム・野幌の森報告
「身近な自然のシンボル」〜野幌の森の貴重性〜
○年次総会の報告
○
『クマゲラ一斉調査』ご苦労様
○江別市でも地球温暖化を防ぐ活動開始
○2003年 自然観察会 年間集計
☆ 4月からの予定 ☆
4月18日(日)自然観察会〔野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合〕:申
5月5日(祝)パンダ募金〔札幌円山動物園正門前集合:午前10時〜午後3時〕
5月16日(日)自然観察会〔野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合〕:申
引き続き例会〔自然ふれあい交流館:午後1時半〜2時半〕
6月13日(日)自然観察会〔野幌森林公園トド山口駐車場:午前9時半集合〕:申
6月19日(土)〜20日(日)江別環境広場〔野幌公民館:江別市野幌町13-6〕
・場所:札幌市円山動物園
正門前
・日時:5月5日(子供の日)午前10時〜午後3時
・目的:募金は世界の自然保護活動に役立てるためWWFJに送金します。
☆ 月例自然観察会報告 IN 野幌 ☆
・2月15日(日)天気:みぞれ
前日から気温が高かったため、15日は雨混じりの雪となりました。雪質もぬかるむほどの状態では、歩くスキーでなければカンジキではきっと埋もれていたことでしょう。スキー用アノラックでも防水が効かずに、ビショビショに滲みてきました。
この天気のため野鳥たちとの出会いは少なくて寂しい一日でしたが、沢すじの切り株の陰からミソサザイが飛びだしてきました。薄暗いことに安心してか、エゾヤチネズミまで出てきてノコノコ走っていました。
・3月21日(日)天気:晴れ時々曇り
例年になく雪の多い3月の観察会でした。参加した種市、長屋の2人は、気温が高いために、汗を拭きながらひたすらスキーを漕いで歩きました。
期待していたフクジュソウやフキノトウは発見できず、かろうじてバイケイソウの芽吹きに春を感じただけでした。小鳥たちの声も少ないなとガッカリしていたら、帰り支度をしていた駐車場の横に、キレンジャクとマヒワたちが群がっていました。
花たちとの出会いは4月に期待して帰りました。
種 名 | 2月15日 | 3月21日 | 種 名 | 2月15日 | 3月21日 |
〔野鳥・動物〕 | 〔植物〕 厳冬〜早春 | ||||
トビ | ○ | ○ | バイケイソウ | 芽吹き | |
ミヤマカケス | ○ | ○ | フッキソウ | 若葉 | |
ヒヨドリ | ○ | ○ | アオダモ | ||
ハシブトガラス | ○ | ||||
ハシブトガラ | ○ | ○ | |||
ヤマガラ | ○ | ||||
ミソサザイ | ○ | ||||
マヒワ | ○ | ||||
ウソ | ○ | ○ | |||
キレンジャク | ○ | ||||
コゲラ | ○ | ||||
キクイタダキ | ○ | ||||
エゾヤチネズミ | ○ | ||||
エゾユキウサギ | 足跡,糞→ | ||||
エゾリス | 足跡 | ||||
キタキツネ | 足跡 | 足跡 |
喫茶「樹」さん 募金ありがとうございます
総会会場の喫茶店「樹」の瀬口さんから、お釣りを貯めた4、503円の募金を「世界の自然保護に」とのことで、早速WWFJへ送金いたしました。有り難うございました。
☆ 第6回フォーラム・野幌の森報告
「身近な自然のシンボル」〜野幌の森の貴重性〜 ☆
3月6日の土曜日札幌市のかでる2・7において、北海学園大学教授の佐藤謙先生による講演会が行われました。
佐藤教授は北大で植物生態学を修められ、これまで道内の高山植物について数々の研究をされてきた方です。北海道の植物分布調べてみると、南の本州から分布してきたブナが黒松内線を北限としているように、石狩低地帯を北限とするトチノキに代表される一群がちょうど野幌の森を最後の砦としています。
この石狩低地帯は、現在大都市札幌を中心に一面の農業地域となっていて、野幌森林公園はその中にポツンと取り残された自然度の高い森林です。つまりここ野幌は北限の植物が沢山ある生物多様性の宝庫なのです。
そんなこの森も、近年様々な問題を抱えています。周辺の宅地開発や運動公園、高校などの施設建設、貯水池の水不足などにより、動植物が昔に比べて少なくなってきました。その中でも重要な問題が「中央道路問題」です。
つまり、トマンベツ園地から札幌市厚別区もみじ台団地まで野幌森林公園の中央部を東西に分断する道が、地域住民の利便性を確保する目的から、永年にわたり夏場のみ自動車の通行を自由に許してきたため、土ぼこりがひどくて動植物にかなりの影響が出ています。それに、この道を使ったゴミの不法投棄があとを絶ちません。
そこで私たちパンダクラブ北海道も賛同団体とした署名活動を展開する事にしました。皆さんのご協力をお願いいたします。
☆ 年次総会の報告 ☆
去る2月15日に2004年度総会を開催しました。6名の参加により決算報告、予算案、年間行事予定等については、前号のとおり承認されました。
ただ、予算案の中で「予算が不足しているため、リクレーション保険に加入できない。」という点について議論しました。これは観察会等における万一の事故に対応する傷害保険です。オンライン会員の割合を増やすことで、郵送費などの他の経費を減らして保険料を捻出することは限界に近づいてきています。
現会員の多くの人は、観察会に参加する機会がほとんどないので、会費から保険料を支出するのはいかがなものかとして、その解決には「受益者である観察会に参加する人から保険料を含む参加費を、その都度徴収する」という(1)案も出されましたが、所詮ボランティア団体なのだから「年会費を引き上げて会員が皆で負担すべきでは」という(2)案もあり、この場の参加者だけでは決められないため、当面もっと安い保険を探すことにして、来年の総会までに会員の意見を集約することにしました。
そこで会員の皆さんは(1)案と(2)案のどちらを支持されますか。できるだけ多くの御意見を事務局宛に葉書かメールで事務局へお寄せください。「会報の発行頻度を減らす。」等の別案があれば大歓迎です。メールアドレス:pchokkaido@yahoo.co.jp
☆ 『クマゲラ一斉調査』ご苦労様 ☆
去る3月14日、野幌森林公園を守る会主催でクマゲラの生息調査が行われました。
この日は、湿った雪が降ったり止んだりのあいにくの天候のため、参加した菅原(文)、種市、沢部、長屋の4人は、歩くスキーにへばり着くベタ雪に悩みながらの一日でした。この天候のせいでもないのですが、クマゲラの発見はできませんでした。でも、新しい営巣木や採餌木が見つかりました。今年の観察会では、この付近を注意しながら歩いてみたいものです。
我々以外の区画では、後日の発表で1羽が見つかり、1羽の声が確認されたとのことです。
今年の話題はクマゲラよりも、むしろエゾシカに集まっていましたが、それも発見できずに帰ってきましたが、足跡はトド山付近に沢山有ったそうです。乞うご期待!
2月22日、江別地球温暖化対策地域協議会が設立されました。設立総会では、北海道地球温暖化防止活動推進センターの谷村公伸さんから「地球温暖化対策地域協議会の現状と役割」として事例紹介と今後の活動に向けたアドバイスがありました。
毎年6月には野幌公民館をメイン会場としたイベント「江別環境広場」にパンダクラブ北海道も参加してきました。今後は、「江別環境広場」の発展した形として、「えべつ地球温暖化対策地域協議会」にも加わります。
私たちの活動の中で、江別や野幌の自然環境が少しずつ変化して来ていることに気づきます。例えばこのところの温暖な天候にも現れているように、昔経験した真冬の「しばれる」日が少なくなりました。このような温暖化の影響は、森の植物や動物の生活にも確実に現れてきています。
例えば、降水量がだんだん少なくなったためか、森のなかにある溜め池の水位が低くなり、川の流れも変わったたりして、魚を採りにくる野鳥が見られなくなったり、大きな木の数が少なくなって、クマゲラやアオサギが少なくなったり、過去には見られた草花が見つからなくなって、アライグマや外来の植物が目立つようになったりしています。
これらの変化は人為的な要因も大きくて、全て地球温暖化の影響とは言えませんが、長い期間を通してみるとき、私達も気づかないくらいのゆっくりしたペースで変化している一因として影響していることが判ります。
私達の日常生活の中にも、地球温暖化に関わる要因がたくさん埋もれています。だからちょっとした工夫で、その影響を最小限にくい止める工夫が出来るはずです。
江別とその周辺の豊かな自然環境を後世まで引き継いでいくためにも、私達のこれからの活動により、市民生活でも可能な温暖化防止策を普及啓蒙していきたいと考えています。
☆ 2003年 自然観察会 年間集計 ☆
昨年1年間に野幌の自然観察会で観察した動植物を集計した結果を報告します。
今後の野幌森林公園の保全を考える上で役立てていきたいと考えています。
野鳥・動物 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
アオジ | ○ | ○ | ○ | |||||||||
アカゲラ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
イカル | ○ | ○ | ||||||||||
ウグイス | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||||
ウソ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||
エゾムシクイ | ○ | |||||||||||
オオアカゲラ | ○ | ○ | ||||||||||
キクイタダキ | ○ | ○ | ||||||||||
キジバト | ○ | ○ | ||||||||||
キバシリ | ○ | ○ | ○ | |||||||||
キビタキ | ○ | ○ | ||||||||||
クロツグミ | ○ | ○ | ||||||||||
コゲラ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||
ゴジュウカラ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
シジュウカラ | ○ | |||||||||||
センダイムシクイ | ○ | ○ | ○ | |||||||||
ツグミ | ○ | ○ | ○ | |||||||||
ツツドリ | ○ | |||||||||||
トビ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
ニュウナイスズメ | ○ | |||||||||||
ハイタカ | ○ | |||||||||||
ハクチョウ | ○ | |||||||||||
ハシブトガラ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
ハシブトガラス | ○ | ○ | ||||||||||
ヒヨドリ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
ヒレンジャク | ○ | ○ | ||||||||||
ミヤマカケス | ○ | ○ | ○ | |||||||||
モズ | ○ | |||||||||||
ヤブサメ | ○ | |||||||||||
ヤマガラ | ○ | ○ | ○ | |||||||||
ヤマゲラ | ○ | ○ | ||||||||||
エゾハルゼミ | ○ | |||||||||||
エゾリス | 足跡 | ○ | 足跡 | ○ | 足跡 | |||||||
キタキツネ | 足跡 | 足跡 | 足跡 | 足跡 | ||||||||
エゾユキウサギ | 跡糞 | 足跡 | 跡糞 | |||||||||
アライグマ | 足跡 | |||||||||||
種類数合計 | 17 | 11 | 11 | 11 | 13 | 9 | 9 | 7 | 6 | 7 | 9 | 10 |
植物 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
アオチドリ | 花 | 花終 | ||||||||||
アオダモ | 実 | |||||||||||
アカソ | 花 | |||||||||||
アキタブキ | 花 | |||||||||||
アケボノシュスラン | 花 | |||||||||||
アミガサタケ | 子実体 | |||||||||||
イタヤカエデ | 花 | 黄葉 | ||||||||||
イヌタデ | 花 | |||||||||||
ウスバスミレ | 花 | |||||||||||
ウマノミツバ | 花 | 花終 | ||||||||||
エゾアジサイ | 蕾 | 花 | 花終 | |||||||||
エゾエンゴサク | 花 | 花終 | ||||||||||
エゾトリカブト | 花 | 花終 | ||||||||||
エゾノコンギク | 花 | |||||||||||
エンレイソウ | 蕾 | 花 | 実 | |||||||||
オオアマドコロ | 蕾 | 花終 | 緑実 | 緑実 | ||||||||
オオアワダチソウ | 花 | |||||||||||
オオウバユリ | 葉 | 蕾 | 花 | 緑実 | 緑実 | 種子 | ||||||
オオカメノキ | 冬芽 | 花 | 緑実 | 緑実 | 赤実 | 冬芽 | ||||||
オオキヌタソウ | 花 | 緑実 | ||||||||||
オオダイコンソウ | 花 | 花 | 実 | |||||||||
オオバセンキュウ | 花 | |||||||||||
オオハナウド | 花 | |||||||||||
オオバナノエンレイソウ | 花 | |||||||||||
オククルマムグラ | 葉 | |||||||||||
オニシモツケ | 蕾 | 花 | 花 | |||||||||
キツリフネ | 花 | 実 | ||||||||||
キンミズヒキ | 花 | 実 | ||||||||||
クルマバソウ | 花 | |||||||||||
クルマバツクバネソウ | 花 | 実 | ||||||||||
クルマユリ | 花 | |||||||||||
ケチヂミザサ | 花 | 実 | ||||||||||
ゲンノショウコ | 花 | 花 | ||||||||||
コウゾリナ | 花 | |||||||||||
コウライテンナンショウ | 花 | 花 | 緑実 | 赤実 | 赤実 | |||||||
コブシ | 花 | |||||||||||
サイハイラン | 花 | 実 | ||||||||||
ザゼンソウ | 花 | 花 | ||||||||||
サラシナショウマ | 蕾 | 蕾 | 花 | |||||||||
サンカヨウ | 花終 | |||||||||||
ズダヤクシュ | 花 | 実 | 種 | |||||||||
セントウソウ | 花 | |||||||||||
タチツボスミレ | 花 | |||||||||||
チシマアザミ | 花 | 花 | ||||||||||
ツクバネソウ | 花 | 黒実 | ||||||||||
ツルアジサイ | 花 | |||||||||||
ツルシキミ | 花 | 赤実 | 赤実 | |||||||||
ツルリンドウ | 赤実 | |||||||||||
トケンラン | 花 | |||||||||||
トチバニンジン | 緑実 | 緑実 | 赤実 | 赤実 | ||||||||
トモエソウ | 花 | 実 | ||||||||||
ナニワズ | 花 | |||||||||||
ナツノハナワラビ | 胞子体 | |||||||||||
ニリンソウ | 花 | |||||||||||
ネコヤナギ | 芽 | |||||||||||
ノブキ | 花 | 実 | ||||||||||
ハウチワカエデ | 紅葉 | |||||||||||
バアソブ | 花 | |||||||||||
ハイイヌガヤ | 緑実 | |||||||||||
バイケイソウ | 葉 | 花 | 実 | |||||||||
ハエドクソウ | 花 | 花 | 花 | |||||||||
ハナタデ | 花 | |||||||||||
ハナニガナ | 花 | |||||||||||
ヒトリシズカ | 花 | |||||||||||
ヒメヘビイチゴ | 花 | |||||||||||
フクジュソウ | 花 | |||||||||||
フタリシズカ | 花 | 花 | ||||||||||
フッキソウ | 葉 | 花 | 白実 | 白実 | ||||||||
フユノハナワラビ | 花 | |||||||||||
ホウチャクソウ | 蕾 | 実 | 緑実 | 緑実 | 黒実 | 黒実 | ||||||
ホオノキ | 花 | 実 | 赤実 | |||||||||
ホテイシメジ | 子実体 | |||||||||||
ホザキイチヨウラン | 花 | |||||||||||
マイヅルソウ | 蕾 | 緑実 | 実 | 赤実 | 赤実 | 赤実 | ||||||
マユミ | 赤実 | |||||||||||
ママコノシリヌグイ | 花 | |||||||||||
ミズナラ | 実(ドングリ) | |||||||||||
ミズバショウ | 花 | |||||||||||
ミズヒキ | 花 | 花 | ||||||||||
ミミコウモリ | 花 | 花 | ||||||||||
ミヤマエンレイソウ | 花 | 緑実 | 実 | |||||||||
ミヤマトウバナ | 花 | 花 | ||||||||||
ヤブジラミ | 花 | 花 | ||||||||||
ヤマモミジ | 紅葉 | |||||||||||
ユウゼンギク | 花 | |||||||||||
ユキザサ | 緑実 | |||||||||||
ルイヨウショウマ | 黒実 | |||||||||||
ルイヨウボタン | 花 | 緑実 | 実 | 黒実 | ||||||||
種類数合計 | 0 | 0 | 3 | 9 | 26 | 24 | 25 | 32 | 34 | 17 | 11 | 1 |
== 編集後記 ============================================
◇先日、月寒の「パレ
ロワイヤル」というギャラリー喫茶で、長屋隆
夫氏の写真展がありました。この喫茶店のママは「花の写真が大
好き」とのことで、その後も花の写真展が計画されていました。
場所:札幌市豊平区月寒中央9-3-36
CBSビル1F。
◇いよいよ春ですね。私も鳥のように、陽気に誘われて森を飛び回
る季節です。
[N.S.]
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